オリオン税理士法人
雑記

ふるさと納税の自治体間競争について


2008年に開始した「ふるさと納税」。

今では制度自体の知名度も上がり、ほとんどの方が

利用したことがある、もしくは名前だけは聞いたことあるのではないかと思います。

正しく利用することができれば、おトクな制度ではありますので、

年々、知名度が上がっているのも納得です。

ここ数年はコロナウイルスの影響を大きく受けた令和元年度を除けば、

毎年ふるさと納税の受入額は増加しております。

(件数は2008年以降毎年増加し続けているそうです。)

一方で自治体側の視点でこの制度を考えると、

寄附額の多い自治体にとっては大きな収入源となる一方、

居住者の多い自治体にとっては、住民税の税収流出ともなるため、

毎年、用意する返礼品競争には熱が入っていることと思います。

そんな各自治体間の返礼品競争が激化した結果、

兵庫県洲本市が指定取消処分を受けた

というニュースは記憶に新しいです。

総務省としても、こうした問題には

年々規制を設けて対策をしているようで、今では、

「返礼品の額は寄附額の3割以下、送料などの経費を合わせた経費の額は5割以下」

というルールまであるようです。

2月中旬の総務省の発表では、2021年度は、全体の7.6%の自治体において、

経費5割ルールを超過していた、と発表されました。

最近では、家電などの豪華な返戻品が用意されていることもありますが、

こうした返礼品の送料などがかさんでしまうことが、

経費が5割を超えてしまう要因になっているケースもあるようです。

年々、ルールが厳しくなっている印象があるふるさと納税ですが、

裏を返せば、徐々にルールが整ってきているということです。

ふるさと納税は、知らなかった自治体・名産品と出会うことのできる

素敵な制度でもありますので、

これからも、ユニークな返礼品で楽しめることを期待します。

(Sim)

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