オリオン税理士法人
消費税

輸出物品販売場における免税(改正)


 輸出物品販売場において免税で購入することができる<非居住者の範囲>が見直されます。令和5年4月1日以後に行われる課税資産の譲渡等が対象です。

<現行制度>
●外為法に規定する非居住者
 (1)外国にある事業体に勤務する目的または2年以上滞在する目的で外国にある日本人 (ただし日本の在外公館を除く) ,ならびにこのような日本人非居住者が一時帰国し,その滞日期間が6ヵ月未満のとき
 (2)外国人は原則として非居住者であるが,外交官など外国政府,国際機関の公務に従事する者も常に非居住者
 (3)外国にある法人

<改正後>
●外為法に規定する非居住者のうち、
 (1)外国人→在留資格「短期滞在」「外交」「公用」の者 等
 (2)日本人→海外在住2年以上の者(戸籍の附票の写しまたは在留証明が必要)

 

 また、今後はデジタル庁管理の訪日観光客等手続支援システム(Visit Japan Web)を活用し、旅券等の提示に代えることができるようにする予定とのことです。

 Visit Japan Webは令和3年12月20日より運営を開始しており、コロナ検査証明や入国審査、税関申告に必要な情報を入力・表示させるもので、旅券等の提示はQRコード表示になるようです。

 

 現行制度では、免税対象物品を購入する人が非居住者であるかどうかの確認に時間がかかる事や、購入手続きが煩雑になっていることから、対象者を明確化し、手続きを簡素化することでコロナ禍で落ち込んだインバウンド需要を円安も背景に回復させる狙いがあるものと思われます。

 直近では令和3年10月からは指定を受けた自動販売機型輸出物品販売場も輸出物品販売場として認めらるようになっており、いわゆる8条免税周りは今後改正点が多くなるかもしれません。

(改正詳細)

https://www.nta.go.jp/publication/pamph/shohi/menzei/201805/pdf/0022006-126.pdf

 

 (小林)

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