令和3年度におけるみなし解散(休眠会社等の整理作業)は、12月15日に行われます。
みなし解散とは、最後の登記をしてから12年を経過している株式会社、または最後の登記をしてから5年を経過している一般社団法人若しくは一般財団法人について、登記官の職権によるみなし解散登記が行われることをいいます。
会社法の規定により、株式会社の取締役の任期は原則2年、最長で10年とされていることから、少なくとも10年に一度は取締役の変更登記がされるはずです。
同様に、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律の規定により、一般社団法人及び一般財団法人の理事の任期は2年とされていることから、少なくとも2年に一度は、理事の変更登記がされるはずです。
長期間登記がされていない株式会社等は,既に事業を廃止し,実体がない状態となっている可能性が高いため,このような休眠状態の株式会社等の登記をそのままにしておくと,商業登記制度に対する国民の信頼が損なわれることになります。
そのため、平成26年以降、毎年実施されています。
この2年間で解散したものとみなされた株式会社数は、令和元年:32,711社、令和2年:31,516社と相当な数にのぼります。
参照:https://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00082.html
法務省のHPによれば、該当の会社には、10月14日に管轄登記所から通知書の発送が行われているようです。
12月14日までに事業を廃止していない旨の届出、もしくは役員変更等の必要な登記を行わないと、12月15日付で解散したものとみなされることになります。
なお、届出の提出だけで必要な登記を行わないと、翌年も整理作業の対象になりますし、裁判所から過料通知が届きます。
(会社法では、登記懈怠は100万円以下の過料が生じる、とされていますが、 実際は10万円未満が多数と思います。)
事業を行っていても必要な登記を行っておらず、通知書が届き驚いている会社もあると思いますが、期限までに必要な登記を行い、解散を回避しましょう。
(T. I.)