・概要
「医療機関・薬局等における感染拡大防止等支援事業」は、厚生労働省が新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防ぐ取組を行う病院等に対して感染防止対策等に要する費用を補助するというものです。
・補助の対象機関
病院、診療所、薬局、訪問看護ステーションなど
・補助上限
病院(医科、歯科) 200万円+5万円×病床数
有床診療所(医科、歯科) 200万円
無床診療所(医科、歯科) 100万円
薬局、訪問看護ステーション、助産所 70万円
・対象経費
感染拡大防止対策に要する費用
院内等での感染拡大を防ぎながら地域で求められる医療を提供するための診療体制確保等に要する費用(「従前から勤務している者及び通常の医療の提供を行う者に係る人件費」は対象外)
※経費の例(例示であり、これに限られるものではありません)
清掃委託、洗濯委託、検査委託、寝具リース、感染性廃棄物処理、個人防護具の購入 等
・対象期間
令和2年4月1日から令和3年3月31日までにかかる経費
なお令和3年3月31日までにかかる経費を概算で請求することもできます。
ただし、令和3年3月31日までに納品されないものは対象外となります。
また、概算で申請した場合には後に領収書等により経費精算し、実費以上の交付金を受け取った場合にはその分を返還する必要があります。
・申請期限
令和3年2月末日
申請は各施設につき1回のみです。
また概算で申請した場合の実績報告期限は令和3年4月10日です。
・申請方法
厚生労働省ホームページなどで申請書をダウンロードし、原則オンラインで申請します。
詳しくは厚生労働省サイトを参照してください。
<厚生労働省>
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/kansenkakudaiboushi_shien.html
・課税関係
当該補助金は法人税又は所得税の課税対象となります。
経費補填の為の補助金となりますので、益金算入時期及び益金算入額は、申請時に見積額(概算経費申請額)で益金算入すると思われます。(法人税基本通達2-1-42)
その後、実績報告をし、補助金の対象外となる経費があった場合や受け取った補助金が経費を上回った場合には返還金額が確定(債務が確定)しますので、返金額を損金算入すると思われます。
また、消費税課税事業者(本則課税)が補助金を受け取り、感染拡大防止の経費につき仕入税額控除の適用を受けた場合には、補助金に係る部分の控除対象仕入税額相当額を国庫に返還する可能性がありますので、慎重に検討すべきかと思います。
(小林)