コロナ過のなかキャッレス決済は昨年から利用が急拡大しています。
そんな中、政府は給与の支払い方法として2021年春から給与のデジタル払いを解禁します。
銀行口座を介さず直接スマーフォンの決済アプリなどに入金することができるようになります。
現在、日本の労働基準法では給与は「通貨で直接労働者に全額支払わなければならない」と定められていますが
銀行振り込みだけは例外としてみとめられてきました。
今回のデジタル払いはこの例外の範囲が広がるということになります。
デジタル払いが進まなかった理由のひとつとしては
銀行などは万が一破綻しても預金保護の仕組みから利用者の預金が保護されますが
資金移動業者(決済サービスを手がける企業)は別途の仕組みで資産保全をしており預金保護の対象外であり
破綻した場合の補償制度が整っていなかったためです。
そのため、政府は給与の支払い対象をなる資金移動業者について
個人情報保護や資金保全などの基準を定め、それを満たす場合に限って解禁する方針です。
銀行口座を介さず各種デジタルマネーに直接給与が振り込まれれば
銀行口座やクレジットカードからチャージする手間などが省けるメリットがあります。
一方、気になるのは現金化する際の手数料です。
政府は対処となる決済サービスの条件として月に一度は無料で現金化できるようにするといった案も検討しています。
*海外では銀行口座を介さない給与支払い方法として
給与支払い可能なプリペイドカードである「ペイロールカード」が多く利用されています。
さまざまな働き方が広がる中で、給与の支払い方法も多様な方法が求められるようになりましたが
給与の振り込み先は生活資金の土台です。
きちんと安全性を確保して進めてほしいと思います。
■参考「資金移動業者登録一覧」
https://www.fsa.go.jp/menkyo/menkyoj/shikin_idou.pdf
t.w