オリオン税理士法人

2025年度税制改正の各省庁からの要望


来年度税制改正の各省庁からの要望が出そろい、総務省及び財務省のHPに掲載されています。

財務省のHPには、各省庁の要望事項をまとめた税制改正要望事項の一覧と税制の減収見込み額等についても記載されていますので、各省庁がどのような要望をしているのか大まかに確認するには便利です。

個人的に気になるところとしては、

・NISAの利便性向上等(金融庁)
 →手続きの簡便化や対象商品の見直し

・死亡保険金の相続税非課税限度額の引上げ(金融庁)
 →現行の法定相続人数×500万円に、「配偶者及び未成年の被扶養法定相続人数×500万円」を加算

・金融所得課税の一体化(金融商品に係る損益通算範囲の拡大)(金融庁・経済産業省等の共同要望)
 →損益通算の範囲をデリバティブ取引・預貯金等にまで拡大、暗号資産取引に係る課税上の取扱いについても検討

・中小企業者等が特定経営力向上設備等を取得した場合の特別償却又は法人税額等の特別控除の拡充(経済産業省)
 →売上高100億円を超える中小企業の創出を促進するため、100億企業を目指す中小企業に対する上乗せ措置の創設等

・住宅ローン減税等に係る所要の措置(国土交通省・復興庁・こども家庭庁・環境省の共同要望)
 →現下の急激な住宅価格の状況を踏まえ、子育て世帯などに対する現状の優遇措置の維持

 あまり目玉になるような大きな要望事項はなさそうですが、これから年末にかけて徐々に改正の動向について新聞記事等のニュースに出てきますので、今後の議論の行方に注目です。

(T.I.)

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