役員報酬を減額して役員賞与を増額し社会保険料を節約したい、節約できると聞いたことのある経営者も多いのではないでしょうか。実際に役員報酬を減額して役員賞与を増額することにより社会保険料を節約することは可能です。
下記、シミュレーションとなります。
(例)40歳以上
*なお、1~3月は金額が若干相違するが考慮しない。
①月額170万の場合
健康保険 160,962円×12=1,931,544円
厚生年金 118,950円×12=1,427,400円
合計3,358,944円
②月額20万・役員賞与(事前確定)1,800万
健康保険 23,160円×12=277,920円
健康保険 5,730,000円×11.58%=663,534円
厚生年金 36,600円×12=439,200円
厚生年金 1,500,000円×18.3%=274,500円
合計1,655,154円
1,703,790円社会保険料を削減できることになります。
しかしながら、個人負担の社会保険料の減少に伴い、所得税、住民税の負担は増加します。
会社負担の社会保険料の減少に伴い、法人税等が増加します。
注意する点
・役員報酬を減額し、役員賞与を増額することにより月々の受取額が減少するので
生活できる範囲の設定が必要となります。
また、不当に高額な役員賞与は否認されるリスクがあります。
・将来受給できる年金の額が減る。
・役員退職金の上限額に影響
役員退職金の上限額は、最終報酬月額 ×役員在任年数 ×功績倍率により算定する。
最終報酬月額に定期同額給与は含まれません。
社会保険料の節税にだけを考慮するよりか、法人税等、所得税、住民税、将来の年金受給額や役員退職金の上限額にも影響があるので、その点も考慮し役員賞与(事前確定)の支給の検討をするのがいいのではないでしょうか。
ビッキー