オリオン税理士法人
その他税目

事業所とは?(事業所税の範囲)


サービスや事業が多様化し、レンタルルームやハウジングサービスなど、設備の整った施設の貸し借りをして事業を行う場合も少なくありません。
このような施設の事業所税はどのようになっているのでしょうか。

事業所税は、一定の指定都市内に所在する事業所等において事業を行う法人や個人に課されます。課税される対象は、事業所等の面積(資産割)と給与総額(従業員割)があり、一定の規模を超えると事業の業績に関係なく課税されます。

ここでいう事業所等とは「自己の所有に属するものであるか否かにかかわらず、事業の必要から設けられた人的、物的設備で継続して事業が行われる場所」をいいます。事務所や倉庫を賃貸している場合、事業所税が課されるのは、賃借している法人等ということになります。
長期に渡って賃貸借するレンタルルームやハウジングサービスなどは、事務所や倉庫と同様なのでしょうか?

平成25年6月28日の判決によれば、「物的設備を備えることにより,顧客に対し,建物の居室の通常の使用とは相当程度異なる利便性を提供」し、「単に不動産の利用権を提供するものにとどまらない内容を有する事業である」ということができることから、レンタル収納スペースが設けられている場所は,事業の必要から設けられた人的及び物的設備であって,そこで継続して事業が行われる場所であるとされています。
https://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail5?id=83917

上記から、設備の整ったレンタルルームやハウジングサービスは、設備を整えそこで事業を行っている貸主の事業所の範囲になると考えられます。

事業所税は、人口30万人以上の都市等にのみが納税対象となる地方税です。一定の規模を超えるまでは申告等は不要ですが、超える場合には申告の義務や納税が発生しますので、検討を忘れにないよう注意が必要です。

(ari)

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