税務署等が行う調査には、納税に関する税務調査とは別に「法定監査」があります。

　法定監査は国税通則法第７４条の２第１項第１号ロを根拠とした、法定調書合計表に記載のある支払調書等の調査です。法定調書の提出義務者が、誤りや漏れなく法定調書を提出しているかを確認するために行われます。

　支払調書の内容を確認するため、準備する資料は支払調書等に関連するものになりますが、一般的な税務調査で準備する資料と大きな違いは変わりません。
　しかし、納税に関する調査ではなく、あくまで支払調書等の提出内容が正しいか否かの調査であるため、追加の納税等が発生することはほぼありません。
　最終的には支払調書等の修正や追加提出が求められます。

　税額に影響を及ぼすことはほとんどありませんので、スムーズに調査を終えるためにも協力的な姿勢をとるとよいかもしれません。

　なお、法定監査では支払先等への調査は範囲に含まれていないため、反面調査のように相手先への調査はないとされています。

(ari)